木製まな板のお手入れ方法
前回「まな板の選び方」では、まな板の種類ごとの特徴と選び方についてご紹介しました。
今回は木製まな板のお手入れ方法や扱い方について詳しくご紹介していきます。
1. はじめに
扱いが難しそう、お手入れが面倒臭そう、と思われがちな木製まな板ですが、
いくつかのポイントさえ押さえれば、快適に使い続けることができます。
逆に、お手入れ方法や扱い方を間違えると、カビや黒ずみの原因となってしまうことも・・・。
せっかく買った木のまな板、ながく使い続けたいですよね。
日々使うまな板を清潔に使い続けるために、必要なお手入れや扱い方のコツについてご紹介していきます。
2. 日々のお手入れ
使用前
1.まな板全体を水で濡らす
乾燥したまな板を水でよく濡らします。
水で濡らすことでまな板の表面に水の膜ができ、食材の匂いや汚れがつきにくくなります。
2.布巾で拭く
布巾で軽く拭きます。
使用後
1.タワシで洗う
まな板を使ったあとはなるべく早く洗いましょう。
タワシに粉末クレンザーをつけ、木目に沿ってゴシゴシとこすり洗いをします。
タワシは棕櫚のタワシを使うのがおすすめです。
木のまな板は食器用合成洗剤に含まれる界面活性剤が苦手といわれていますので、粉末クレンザーを使いましょう。
洗浄時はお湯ではなく流水を使いましょう。
お湯は木目をゆるませて、汚れや雑菌がまな板に入り込んでしまう恐れがあります。
また、使用後にそのままお湯をかけると、肉や魚類に含まれるタンパク質が固まってしまい、汚れが落ちにくくなってしまうので注意が必要です。
食器洗い乾燥機の使用は避けましょう。急激な温度変化と乾燥によりまな板が割れたり反ったりする恐れがあります。
2.水ですすぐ
すすぎ残しがないように、しっかりと水で洗い流します。
3.消毒用アルコールを吹きかける
布巾で水気を取ったら、消毒用アルコール(エタノール)を全面に吹きかけておくと、黒ずみやカビの発生を抑制できます。
アルコールは揮発しますので、噴霧後の拭き取りは不要です。
4.立てて置く
木目が縦になるように立てかけ、風通しのよい日陰で自然乾燥させます。
まな板スタンドや割り箸などを活用し、下の木口にも風が通るようにします。
一方だけがいつも下になるようだと、そちら側に水分がたまるので、ときどき上下を逆にして置きましょう。
直射日光に当てることは避けましょう。急激な温度変化と乾燥によりまな板が割れたり反ったりする可能性があります。
3. 特別なお手入れ
レモンでこする
ときどき輪切りにしたレモンでこすると、脱臭・漂白効果があります。
塩素系漂白剤の使用は控えましょう。
木肌面を荒らしたり、木本来の抗菌の働きを妨げてしまいます。
熱湯をかける (週に一度くらい)
よく洗ったあとのまな板に、熱湯をかけて殺菌します。
黒ずみやカビを防止する効果もあります。
ヤニが出たとき
まな板の表面や側面に天然樹脂で粘着性のあるヤニが出てくることがあります。
天然樹脂は、香りや光沢を保ち木自身の保存性を高める効果があり、人体には無害です。
気になる場合は、消毒用アルコール(エタノール)等で拭き取りましょう。
4. 削り直し
まな板表面の黒ずみやキズが目立ってきたら、削り直しをすることをおすすめします。
通常、削るのは一つの面につき約1~2ミリ程度で、新品のようにきれいになります。
5. まとめ
まな板を使ったあとはしっかりと洗い、よく乾かすのがお手入れの一番のポイントです。
ちょっとした心遣いで、道具は長生きします。
そしてそれは、欠かすことのできない「暮らしの道具」になるでしょう。